歯科界へのメッセージ

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コムネット会員情報誌「Together」に掲載している、弊社社長・菊池恩恵によるコラム「TRIANGLE」です。

もっと広がれ「志縁」の輪!

「満開の一本桜の木の下で」

「満開の一本桜の木の下で、食べること・生きることの交流会を開きましょう」。昨年の暮れ、生命誕生の写真集「ありがとう」など生きることをテーマにした写真を撮り続けている宝肖和美さんから提案がありました。福岡県久留米市で開かれた「一品持ち寄り弁当の日」でのことでした。会場のすぐ近くに地元の人が大切に守り続けている「浅井の一本桜」と呼ばれる大きな山桜がありました。

「志」を胸に久留米・山本へ

東日本や熊本の大震災や豪雨被害など自然災害が続き、高齢化が一段と進む日本。そのなかで、いのちを守り健康長寿の日本をめざして、全国各地で復興や地域医療、食支援に尽力している熱い志を持つ人々と膝をつきあわせて学び、交流しようという提案に一も二もなく賛同しました。このつどいは「一品持ち寄り、桜交流会〜いのちを紡ぐ『志縁』活動〜」と命名されました。

「サバイバル飯」持ち寄り交流

交流会当日の4月1日、あいにく低温続きで一本桜は開花しておらず、会場を近所の公民館に移して開かれました。集まったのは、被災地復興と「男の介護教室」「食べる輪」など「食支援」の活動を旺盛に展開している石巻市雄勝歯科診療所所長の河瀬聡一朗氏をはじめ九州大学の比良松道一氏など地元福岡や長崎、大分から「弁当の日」や「食育」などさまざまな「食べる」支援活動を行っている20人が駆けつけました。
持ち寄った「サバイバル飯」の逸品を食べながら、河瀬氏の「東日本大震災被災地復興と多職種連携」を先頭に「志縁」(支援)の命名者で「志縁あられ」を持って駆けつけた大分県佐伯市の職員 柴田真佑氏、さらに、歯科の支援チームとして、被災地支援の先頭に立って奮闘している太宰府市開業の太田秀人氏による「『約束』〜東北から熊本へ〜」の講演が行われました。

さらに、家族の介護体験や防災落語も上演され、翌日東京で開かれる「ひろがれ!弁当の日@石神井公園」に参加する柏木勢氏からの「志縁の差し入れ」も披露されて、深夜まで熱い交流が続きました。

「生きることは食べること」

被災地支援においても高齢者医療、地域医療の現場でも、口腔ケアが命を守り、口から食べることが健康長寿の源であることが明らかになり、「動くこと」「しゃべること」とともに超高齢時代を迎え撃つ切り札のひとつになっています。そして「食べること」は赤ちゃんから大人まですべての国民の健康と幸せに直接関わる最重要のテーマであり、歯科が生涯にわたってその機能を守る役割を果たしていることを改めて胸に刻む内容でした。

「みんなで見る夢は現実よ」

宝肖さんは、情熱あふれる面々の結集に感謝の意を表すとともに、会の冒頭と最後に「ひとりで見る夢は ただの夢。だけどみんなで見る夢は現実よ」というオノ・ヨーコの言葉を紹介し、ここを出発点にいのちを紡ぐ志を持つ人の輪を広げていきたいと抱負を語りました。
医科だけでも歯科だけでも人は救えません。地域や職種を超えた「生きることは食べること」で繋がる「志縁」の輪をもっともっと広げていきましょう!

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